故郷で出費がかさむ話 

墨田区
墨田区

首の寝違えで痛みが続いたせいもあるのか、このところ朝がだるくてしようがない。夏バテの一種かもしれない。暑さは収まったのに、これではどうにもならない。夕方急に眠くなったりする。今日は朝うつらうつらしていたのだろう。ヘンな夢を見た。かつてのお得意さんの1室で一生懸命仕事しているのだ。そのうちなんだかいろいろ場面が入れ替わって、最後は亡くなった叔母の声が留守番電話に聞えてきたところで目が覚めた。私が夢に見るほど仕事が好きだったとは意外だった。うすうす知ってはいたが……。

故郷のお墓に20万円掛けた話を書いたが、お墓ができた途端、なぜか故郷で出費が相次ぐようになった。まず、母親の入った新しい介護施設だが、8万と聞いていた費用が部屋代だけで、それに介護費用が掛かるので月十数万要るのだとか。そこは介護付老人アパートということになっているらしい。しかし個室だし、これから涼しくなれば母もすこし楽になるだろうと思う。今日も電話で母の笑い声を聞いた。次に、7~8年に1回やらなければならないトタン屋根の塗り替えに数万円、塗料代1万円、庭木の剪定に1万円、ほかトイレの臭気抜きの取り替え、物置と母屋のつなぎの撤去、物干し部屋の屋根の修理などなど出費が相次ぐ。それに弟は車のエアコンにカビが生えて、分解すれば3万円だか掛かるとも言ってきた。これらはみんな父が少ない年金をやりくりして対処してきたものばかりだ(車だけは父の没後に買ったのだが)。実家は今は母の年金6万幾らと私が送る3万円だけで暮らしている。弟は何も食べていないことになる。その彼も来年から年金が出るので、私の負担は少なくなるだろう。なんにせよ生きることは大変だ。
   

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「重重」の重たさ 

新江古田
百日紅 新江古田

先週の土曜日、江古田のギャラリー古藤で開かれていた安世鴻写真展「中国に残された朝鮮人元日本軍“慰安婦”の女性たち」を観にいく。安氏の写真展は知っての通り6月から7月に新宿ニコンサロンでの開催が予定されていたが、ニコンが理由を明示せずに中止を通告。地裁への仮処分申請が通って一応開催されたものの、会場は物々しい警戒で作家と観客の接触は禁じられ、写真集の販売もトークショーも許可されなかったという。ニコンの国粋派へのお追従には怒りを通りこして苦笑を禁じ得ない。結局、予定されていた大阪ニコンでのアンコール展も中止になったらしい。江古田での展示は安氏が主宰する重重プロジェクトと市民の実行委員会が、ニコンの展示に新たな作品数点を加えて行うものだという。当日は最終日前の土曜ということもあって、暑苦しいほどの込みよう。個々の作品をじっくりというわけにはいかなかった。

写真は旧日本軍が「徴用」して、終戦により中国に置き去りにした元慰安婦の女性たちの今を撮ったものだ。カメラはただ、異郷での孤独な生活を淡々と写す。韓紙という光沢のない紙にプリントしたことは賛否あろうが、私としては光沢紙でも彼女たちの孤独さは十分伝わったと思う。よく知らなかったが、日本軍は朝鮮半島で女性をトラックに乗せて強制的に拉致し、あるいは「勉強ができてお金が儲かるところへ行かせてやる」などの甘言で釣って慰安所へ集め性奴隷にした。彼女たちは日本が侵攻したほとんどの地へ軍とともに移動させられた。終戦で日本軍は多数の朝鮮人慰安婦の帰国措置をとらず、現地に置き去りにしたのである。置き去りがまだ現在的状況であることを安氏の写真は明らかにしている。日本軍は性病対策で慰安婦にはなるべく性経験のない若い女性を要求し、安氏の作品に写る最も若い人の場合は13歳で慰安所へ送られたというから恐ろしい。

追記:ニコンサロンの審査員(土田ヒロミ、大島洋、伊藤俊治、北島敬三、竹内万里子)のうち、竹内万里子氏がこの件での抗議が認められなかったとして辞任したそうだ。他の審査員はどう考えているのだろうか。皆、名高い写真家であり美術評論家である。黙っていることは許されまい。
      
   

すれちがう介護 

新幹線いわて沼宮内駅
沼宮内
青い森鉄道小川原駅 
小川原駅

ブログの更新ができなかった。野辺地でやっている写真展の写真を差し替えるべく、その制作に悪戦苦闘していたのである。今回の構想は新しいデジタル作品と古いポジからのプリントだが、ポジはスキャナーでのスキャンと、ケンコーデジコピという、カメラに付けてポジをデジタルで複写する道具(接写レンズの一種)を使った。スキャナーの画像は繊細だが色がなかなか出ない場合がある。とくに状態の悪い露出不足のようなポジではデジコピの方がいい。しかしデジコピはわずかだが線が太く出るような気がする。したがって今回は両方で画像を作り、比べていい方を作品にした。それにしても、用紙とインクの消耗は半端ではない。四切6点、六切25点。感じを見ながら気に入るまで作品1点当たり3~5枚はプリントする。プリントができたときにはもう宅急便が間に合わず、電車で持っていくはめになった。差し替え作業はなんとか上手くいった。が、四切の何点かはトリミングをミスってマットとの間に長辺方向のすき間ができてしまった。これはあとで直せたら直したい。  

改装成った国登録文化財「行在所」
行在所 行在所
故郷のお墓はきれいにできた。20万円掛けたのだから当たり前だが、ろうそく立てや線香皿は仏具屋で別に買った方が安くできたような気もして釈然としない。
ところで、母親が入院したために特養ホームを追い出された話は書いたかどうか。不調が治って退院し、仮の受け入れ先は郊外の介護施設になった。ここは前にデイサービスに来ていたところで安心していたが、どうも印象と違うらしい。週2回のデイサービス(入浴付き)がセットになっており、弟の話では蒸し風呂のようなところに集めてスタッフが大声でレクをさせたりするのだそうだ。母の血圧が上がったこともあった。しかし、ここにいるかぎりデイサービスは断れない。
野辺地は冬の寒さには対策をしているが暑さには対処できない。個室には冷房がなく弟が買った扇風機頼り。母も暑さのせいか眠ってばかりだ。ここは費用がバカ高い上、オムツ代などは別に取られる。特養とは大違いだ。それでも入れればいいほうで、当地の介護施設はどこも100人(以上)待ちだとか。入れない人や、あるいは施設に入ることに抵抗がある人などは、自宅介護を強いられているのだと思うと、母の場合は恵まれた方ともいえる。これだけ希望が強く需要があるのにメリットが少ないということか、行政も民間資本もなかなか動かない。高齢社会に向けて新しい町長にもっと頑張ってもらいたいものだ。

白樺 大月平 バス停
烏帽子岳 夕焼け
弟がやらない家の周りの雑草取りに精を出したのでぐったり疲れた。帰りの新幹線では通路を挟んで隣の中年夫婦が、床に新聞紙を敷いて靴を脱ぎくつろいでいるのがやたら気になった。それとシートの背中のこんな文句。「テーブルに腰掛けたり重いものを置かないで下さい」。正しくは「テーブルに腰掛けたり重いものを置いたりしないで下さい」だろう。