サバはザクロの樹に登る 

DSC06401bg.jpg DSC06469bg.jpg DSC06396bg.jpg
                         
こんな夢を見た。どこかの畳の部屋で3人の男に問い詰められている。身の危険を感じる。何を要求しているのか分からないが、ジャンパー姿の3人の男は旧知のようにも思える。ふすまが倒れたのに乗じて逃げ出し、そっと覗いてみると鋭い目の男が私を探している。その横顔は自治会にいたT氏ではないか? またドタバタが生じたので「110番してくれ!」と誰かに叫ぼうとするがまるで声が出ない……。このところなぜか毎朝こんな風な夢ばかり見ている。

DSC06511bg.jpg
                          
雨上がりの火曜日、郵便局へ行こうとして路地を通ると、I宅のザクロの樹の下で3匹の猫が遊んでいる。ここに時々猫がいることは知っていたが、今日は賑やかだ。少し成長したサバ猫と顔にほくろがある三毛の子猫、そして親らしいごちゃ混ぜ三毛で、首輪がないから野良かもしれないが、毛並みはつやつやしている。写真を撮らせてくれるのは好奇心の強いサバだけで触るのは無理。サバは目がぱっちりして器量よしだが、妹(?)の三毛はちょっと落ちる引っ込み思案だ。何枚も撮ってるうちに受け狙いのサバがザクロの樹によじ登ってしまった。「どう、スゴいでしょ?」と言わんばかりに見下ろす表情がすこぶる愛らしい。と言うか、サバの目はいつもまん丸だ。

DSC06495bg.jpg
                          
無料購読できた富士ゼロックスの季刊広報誌『GRAPHICATION』が200号(通算389号)をもって紙の形態を終え、電子版に移行する。グラフィックコミュニケーションをもとにした誌名からも分かるように、記号やイメージ、メディア、コミュニケーションから工芸や民俗まで、横断的に扱ってまことにためになる雑誌だったが時の流れには勝てなかった。無名の写真家が同誌の口絵に取り上げられ、世に出ることも多かったのではないだろうか。
しかし、これからの同誌電子版を読めるのはiPadかAndroid OSのタブレット端末だけというのには困った。雑誌のページデザインの再現性にこだわっているので、パソコン(やスマホ)で読むのはお薦めしませんときた。体裁が崩れるということだろう。残念だが当分あきらめるしかない(タブレットのコンテンツをパソコンで読むエミュレーターソフトもないわけではないが……)。とはいえ、単なるWebへの移行ではないところが『GRAPHICATION』らしい。

DSC06482bg.jpg
    

スポンサーサイト

パンドラの箱が開いたら 


                            
先日、さる御仁から電話があり、過去に書いたブログの記事に重大な「秘密の暴露」があるので、すぐ削除してくれと言う。そのことは明示的に口止めされたことはなく、秘密と認識していなかったが、帰ってその文言を削除した。彼のこの要請は直接的で正しい。別の経路で先に拡散してしまうと、ブログ上の削除では済まなくなってしまう。ネットでのこうした無意識の暴露や中傷は怖いし、もとより私が十分留意すべきことではあるが、人との付き合いの中で書いているのでリスクはつきまとう。何かの時にはまず連絡をお願いしたい。

DSC06459bg.jpg
                       
昨年末に亡くなったN氏葬儀の時の写真をやっとプリントし、サムネールと共に白クマ氏のところへ送ることができた。基本的には例によってシャッターを切りすぎて収拾が付かなくなった結果だが、その他の事情もあったのである。ともあれ、こんな風に最低でも半年くらいは平気で寝かせてしまうのが私の悪い癖。反省しきりである。フィルムの時代には初詣と海水浴の写真が1本のフィルムに混在しているという笑い話があった。それと似たようなものか。今回は大久保に来ている人の分はプリントせず、基本的にN氏の身内や交友関係+アルファに絞った。それでも30枚以上になった。
しかし島田写真が店仕舞いして銀塩プリントが手軽に出来なくなり、ヨドバシ店頭の昇華型プリンターが頼りとなると深刻だ。昇華型はいわゆる「ラチチュード」が狭いのか、シャドーがつぶれハイライトが飛ぶ傾向が強い。かといってうっかりシャドーを持ち上げると腰砕けになる。ちょっとした修正が拡張されてしまうのだ。特に黄色が強めに出て一見派手な印象だ。今回も何度か錦糸町まで往復して焼き直したが、結局は昇華型のクセに慣れるしかなさそうだ。

DSC06455bg.jpg
                    
13日の金曜日に120人余が犠牲となったパリのテロ事件。元はと言えばチャラ男・ブッシュJr.が勝手に攻め込んだイラク戦争でフセインを死刑にし、イラクの秩序が壊滅したことだろう。米国はイラクに堅固な政府を作れぬまま撤退を宣言したが、その間にバース党の残党が絡むイスラム国(IS)が中東を席巻するに至った。ヨーロッパは殺到するシリア難民に四苦八苦している。放送大学の高橋和夫氏は「全世界が中東化しているようだ」と言っていた。時間が止まったのどかな中東ではなく、戦争と殺戮の中東である、とも。過日、ブッシュJr.が開けた箱の中からあらゆる災いが飛び出し全世界に散らばったのだ。最後に希望だけが残ったというのだが、はて……?

DSC06456bg.jpg
                           

叔父の人生を辿って 

夕方から雨となった

                   
10日は2日に亡くなった松ちゃんの野辺送り。お昼にお坊さん、M氏夫妻、『置文』のM氏、S氏、T氏、それに私が集まりお経を上げてもらう。その後、車で瑞江の葬儀所に向かった。祭壇も遺影も省くいささか寂しいお弔いだが、最後に付き合った人だけが見送る濃密な場になったかもしれない。
松ちゃんは前回奥さんに死別と書いたが離婚したのだそうだ。訂正したい。そのせいか昼間から酒を飲み、何度も救急車で運ばれるような生活だったとか。がんで手術も受けている。それを親身になって支えたM氏はじめ平井グループの繋がりには、一種肉体関係のような紐帯があり、部外者にはなかなか理解しがたい。松ちゃんの骨は鎌ケ谷の弥生の里自然霊園という墓地に埋葬されることになっている。享年83。今月半ばの誕生日を目前にしての旅立ちであった。

DSC06443bg.jpg DSC06408bg.jpg
                
木場の叔父(母の妹の夫)は私にとってずっと煙たい存在だった。青森の人だが厳しい顔で口数も少なく、共通の話題もなかった。叔父が勤め上げた木材会社を辞めたあと、何かの機会に私が自治会で苦労している話をすると、すぐ的確な共感を示してくれたのに驚いた。自分の親にも期待できない反応だった。だが叔父はその後数年も経たずに亡くなってしまった。
叔父が会社にいた頃、協同組合の月報に随想を書いていることは知っていた。過去に1、2本読ませてもらったかも知れない。それが野辺地の家に保存してあったので送ってもらい読んでみた。野辺地には83年から13冊あり、まず14歳の時に伯父の材木屋に入り、厳しい修業に耐えて成長していく様が当時の木場の風景とともに描かれている。その後も濃やかな筆致の回想が続いていく。実は叔父の文章には叔母が相当手を入れていたらしいが、それでもその骨格やテーマの取り方、表現は本人ならではのものである。
しかしこれで全部なのかという疑問が湧く。組合に聞くと2号分しか載っていないというまことにとんちんかんな返事だ。国会図書館には納本されていないし、農水省の図書館にあることはあるがなぜか80年代がごっそり抜けている。組合に頼んでも組合員にしか見せないという官僚的な対応で行き詰まった。いったい何を守ろうというのか。だが、下の従妹が奇跡的に月報を切り抜いて保存していた。数号分だがまだ残りがあったのだ。早速送ってもらうことにする。通観すれば一つの骨太の人生が浮き彫りになると思う。

DSC06437bg.jpg