初雁のなきて渡ると 

白い国の詩
白い国

少々汚れた『白い国の詩』が出てきた。『白い国の詩』は東北電力が域内の利用者に無料で配布している冊子で、親が健在な頃、時々送ってくれたものだ。92年の2月号で「特集 ああ上野駅 みちのくへの列車」とある。昭和25年10月のダイヤ改正で、仙台まで急行列車は常磐線経由で6時間59分、常磐線回りで6時間17分となり、ともに7時間を切ったことに意義があったという。昭和33年11月、特急「はつかり」が登場するが、2年後に気動車化された「はつかり」でも青森-上野は10時間余を要した。青森県人から見て依然として東京は遠い雲の果てであった。昭和30年代当時、我が家は海辺の借家住まいだった。確かC61の牽く下り「はつかり」が野辺地を過ぎるのは深夜0時頃で、そこから陸奥湾岸に沿って行くとき長い汽笛を鳴らす。それが静まりかえった海に谺して言いようのない寂しさを醸し出すのだった。

  思ひ出でて恋しき時は初雁のなきて渡ると人知るらめや(大伴黒主)

古今集中よく知られたこの歌は、私の中で汽笛の谺と重なり、予め列車を詠んだと言ってもいい名歌となった。

ところで、この2、3日寒気がしてしかたがない。プチ頭痛がある。トイレのノブに触れるのも冷たくて億劫だ。今日も風呂は遠慮して足湯だけにするつもりだ。みんなが暖かかったという木曜・金曜も私は寒いので話が合わない。常用のバファリンを3時に1錠、8時に1錠飲んでおく。
    

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コメント:

詩情から遠く離れて(苦笑)

鮎川哲也『下りはつかり』を思い出してしまいました(~_~;)
初めて読んだ鉄道ミステリーでしたっけ…。


風邪は万病のもと、お大事になさってくださいませ。

Re: 詩情から遠く離れて(苦笑)

鮎川哲也『下りはつかり』は知りませんが、はつかりでの殺人はもっと起きてもいいのでは……おっと、あくまでミステリーの世界の話ですがね。

風邪は退散。しかし相変わらず首の後ろが凝ってかなわない。

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