すれ違う介護その2 

北砂五丁目
背高

ここのところ急な呼び出しが続いて最近では例のない終電帰りまでやってしまった。土曜日は毎月の古紙回収の日。スキャナーをフル稼動させる。ひと月分の新聞を読み返すとけっこう読み残しがあるものだ。

ある日の東京新聞の投書欄にこんな投書が載っていたが、すっかり見逃していた。「89歳の母親が膝も腰も痛いというので整形外科で治療を受けた。院長が座骨神経痛だといって入院を勧めるので悩んだ末に入院させた。次の日見舞いに行くと顔が真っ青になり、食欲も生きる気力も失せている。すぐ鎮痛剤の投与をやめてもらった。総入れ歯でも固形物を箸でつかんで食べていたのに、病室では流動食をスプーンで与えられる。トイレも自分で行っていたのが、病院ではベッドに寝かされっぱなし。3週間でしびれをきらして強引に退院させたが、1か月経っても立ち上がることができないでいる。聞けばこのように入院して自立機能を失う例は大変多いという」。投書の主は60代の男性である。
長々と引用したのは、私の母親での経験と照らし合わせて思い当たる節が多々あるからだ。介護施設では人手の問題もあるが、基本的にベッドに寝たきり。少々歩けたりしてもその可能性を引き出すようなことはしない。食事は誤嚥の心配から味も素っ気もないミキサー食に早期に誘導される。弟は施設の介護を信頼せず、必ず2食は行って介助してきた。私は否定的だったが、この投書のような事例が介護施設でもあるとすれば油断できない。全体の介護は家ではできないが、食事の介助だけはという考えはあながち間違いとはいえない。それに認知症の問題がある。家族が毎日顔を見て話しかけることが、どんなに大事かいうまでもない。今風にいえば、現在の日本の公的介護はハードはよくてもソフトが劣る。そのソフトが劣る介護さえ100人待ちの状況が続いている。
   

関連記事
スポンサーサイト

コメント:

かなりの問題の医者では?

まず坐骨神経痛というのは症状であって、その本当の原因は内科や神経内科の病気であったり、外科の分野の病気であったりするそうです。私の通っている整形外科にそのようなポスターが貼ってありました。医師会か何かのポスターだったかな。投稿者の勘違いか時代遅れの医師か、坐骨神経痛というだけで外科に入院というのは変ですね。
あとは大納言様指摘のとおり、食事・排便・会話という基本的な行為を奪ってしまうのは病気であれ、介護であれ基本的なところから逸脱していますね。
私の義母は車椅子になるまでは幸いとても丁寧で行き届いた施設で暮らしましたが、高額ではありませんでした。金銭面だけでなく、ソフトの内容で満足する施設の選択はとても難しいですね。

  • [2012/11/27 13:51]
  • URL |
  • メタボの白クマ
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

Re: かなりの問題の医者では?

ありがとうございます。そのとおりで、お金儲けのために入院させたという印象ですね。お義母さんは車いすになる前まで介護施設だと、その後はどうなさってるんでしょう。車いすになったから施設でという人が多いように思いますが…。

その後は

忘年会ででもお話します。

  • [2012/11/27 21:11]
  • URL |
  • メタボの白クマ
  • [ 編集 ]
  • TOP ▲

北砂五丁目の写真

手前に生い茂っている雑草は悪名高い「セタカアワダチソウ」ではないかな。福島原発で廃虚都市になった大熊町をはじめ三陸沿岸の各市町村はこの雑草に完全に覆われている写真を見たが不気味だ。「事件はまさに現場で起きている」のに、国家は何もしてくれないで自己保身の選挙にうつつを抜かしている。介護のことだって知らんぷりだ。重い話だが・・・。

Re: 北砂五丁目の写真

いやーいいところに突っ込んでくれました。今や日本全国被災地みたいなもんです。荒廃した政治という災害の被災地です。消費税を通した野田はもう民主党がどうなろうと知ったことではないらしい。背高泡立ち草の荒野が忍び寄っています。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック:

この記事のトラックバック URL
http://dynagom.blog.fc2.com/tb.php/172-355a0070