物語はゴッケることなく…… 

錦糸町


16日朝のNHK日曜討論で、アベノミクスに反対する学者・高橋伸彰が「成長という言葉は1951年に初めて使われたもので、それ以前にはありませんでした。成長は希望ですが希望は(必ずしも)成長ではないんです」みたいなことを言っていた。「成長」など戦前から盛んに使われた言葉だと思っていたので意外だった。GDPが大きくなったりすることを、では何と呼んでいたのだろうか。翻って今日の停滞社会、減退社会にあって相も変わらぬ成長を唱えることは虚妄である。カンフル注射と点滴と酸素でなおも「成長」を強いられる国家・社会の姿は痛々しい。

土曜日の夜は劇団河馬壱の第33回公演「荒地伯ゴッケルの試練 或いは伯爵令嬢は如何にして両親に天国と地獄を見せたか」を観に行った。河馬壱の公演は去年酷評したので期待半分だったが、今回はブレンターノの長篇童話『ゴッケル物語』をネタ本としており、それなりに楽しめた。ブレンターノと聞いても一向にピンとこない上、戦前に出た岩波文庫本は品切れで青空文庫にも収録されていない。しかし幸い、ネットにはこの作品の情報がたくさん載っている。古城で暮らす没落貴族ゴッケル夫婦と娘がソロモンの石の指輪を手に入れたことで、奇想天外な事件に巻き込まれるというファンタジーである。登場人物が皆ニワトリや卵に絡んだ名前なのも原作通りだが、そんな高名な童話を自前のドタバタミュージカルに翻案した河馬壱の手腕は素直に認めたい。いつもさまざまな素材を換骨奪胎して河馬壱風ごった煮にしてしまうのが彼らのやり方で、多少の出来不出来はあれ33回も続いたのは大したものだ。キャストが入れ替わるめまぐるしい展開についていくのは骨が折れたが、物語はゴッケることなくプチ感動の裡に幕を閉じたのであった。

付記)一部事実誤認が指摘されたので書き直しました。
       
         

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コメント:

バスは大事な乗り物だ

ノンステップに乗って、ヘルパーの資格を取る学校に、2月近く通った。横浜駅を経由する鉄道を使えば、通学時間を縮小できるのだが、時間のかかるバスを選んだ。ノンステップの最後尾の窓側から、ぼんやりと外を見るためである。片道40分は放心的状態になれるのである。放心状態ではなく、放心的状態なのですな。私はこの窓外見が好きですな。子供の頃からでしたな。昨日国道16号を家族の通院のため走ってたら、横浜市営のバスが、並んだ。あれ、なんか、書いてある。non step busとあり、下にはカタカナ。あの錦糸町の派手バスとは違い黄色がかったクリームと青線基調の地味バスである。昔からの伝統の色調である。私も嫌いではない。まあ、バスの色調など何でもいいのだが、数年前までバス一日乗り放題というのがあった気がした。千円ちょっとだった気がした。市内の路線図手に入れて、一日中、放心的状態で市内を走るバスで小さなトリップをしてみたい。そう思っていながら、やれないでいる。横浜で見てないところは一杯ある。赤レンガやランドマークあたりだけが横浜ではない! と、誰かにあてつけるように言う、私なのですな。

ランドマークと赤レンガ

フムフム、当てつけられた白クマは何といいわけしましょうか?
ウォーキングの範囲を内陸に変えようかな?うーん、返事にまるでなっていない。
アベノミクスにもミュージカルにもたどり着かない。今回はしっぽを巻いて退散します。

  • [2013/06/18 09:17]
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  • メタボの白クマ
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Re: バスは大事な乗り物だ

言い訳しますと、このバスの明るい部分はクリーム色なんですが、道の反対側の照明が強くこんな色になってしまいました。これもいいかなと思い補整しませんでした。ノンステップバス、とは意味不明の和製英語ですね。床が低くその上の段差がないということなんでしょうが……。ノンストップバスだと怖い。

先日横浜のバスを見ましたけれど、クラシックタイプのバスが走っていて昔風の屋根の明かり取りがきちんと再現されているのには感心しました。東京にはそういうバスはなくクラシックタイプの都電が走っています。しかし、屋根の明かり取りは残念ながらダミーです。それじゃダミーだろ!

Re: ランドマークと赤レンガ

そうだそうだ、わざわざ対馬くんだりまで行かずとも、デープな横浜にもっと探索可能な秘境もあるんでは。

そっ、そらあ、卑怯といえるかどうか

どうしてこの字になるんだか! 探索可能な秘境はそらあなくはないと思います。ただ、何をもって秘境なのか、六十年以上、この都市に暮らしていて、私にはわかりません。私自身、怖がり屋ですので、足を踏み入れてない場所がいっぱいあります。でもそれは秘境とは違います。大体が人の手がついてます。手垢まみれとも思えます。秘境はこの都市には本当はもう無いのかも知れません。ただ自分の心の中では秘境にしといた方がいいと思うような秘境はあります。なんだか理屈が卑怯で、人生の先輩に申し訳ないです…。なお、横浜の秘境については万歩計の歩数でかせいでいる熊、間違え、白くま様の方がはるかに詳しいです。大体、横浜に熊がいること自体が秘境なのです。

横浜の卑怯?秘境?

意外と周辺部ではなく中心部に、卑怯・秘境が存在するといいます。秘境にしておいたほうがいい場所かもしれませんが。
私は万歩計を持って探索していますが、秘境は遠見しかできません。
見つけたら内部探検は怖がり屋さんを自称する通りがかり人さんに是非先導をお願いしようかと思います。白クマは後ろからついていきます。
私の存在そのものが秘境‥そうかもしれませんね。絶滅危惧種ともいわれてもいます。

  • [2013/06/18 21:17]
  • URL |
  • メタボの白クマ
  • [ 編集 ]
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Re: そっ、そらあ、卑怯といえるかどうか

大分酔ってますね。

Re: 横浜の卑怯?秘境?

何で秘境の話に……?

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