弟の暮らした街 

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13日の日曜日、弟の命日みたいなものだから、毎年訪ねている彼の街を今年も訪ねた。彼が亡くなって今年で13年が過ぎた。昨年、父の七回忌とともに13回忌を行おうとしたが、母の具合が思わしくなく中止したのである。案の定、母はその翌月に旅立ってしまった。
さて今年、例によってよみうりランド前で降りて長い坂道を上り、高石神社の下にある彼のアパートを見にいく。途中の三叉路で毎年のようにお地蔵様に手を合わせる。どういう由来なのか、子育て地蔵の子の顔が欠けているのが気になる。閑静な住宅街の中を上り坂が続く。アパートでは弟がいた部屋にも人が入っているようで、洗濯物が干してあった。きれいなクリーム色に塗り替えられ、昔と同じくプロパンガスの40キロボンベが4本並んでいる。階段のところの八重桜は枝がだいぶ切られていたが、それでも当時と同じ桜が咲いていた。弟が発見された日の次の日曜日、読経もなく荼毘に付したが、抜けるような快晴の青空にこの桜が2階廊下を覆うように枝を伸し、満開の花が哀しかった。

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その日、奇妙なことが起きた。80過ぎの大家さんがアパートへ一緒に行きたいといって車に乗ろうとした時、彼女の指がドアのどこかに挟まったのである。あり得ない事故だった。悲鳴を上げたがなかなか外れない。ほんの2、3秒の出来事だったが、弟が彼女を引き留めているようにもすがりついているようにも思えた。弟は彼女を母か祖母のように慕っていたのである。弟の死を共に悲しんでくれた大家さんは、父が亡くなった年に亡くなっていた。してみると、年代は父に近かったのだろう。今回、思い切って家を訪れて事情を聞き、焼香することができた。あの時は大家さんにも息子さん夫婦にも大変世話になってしまった。これでようやくなすべきことの一部が果たせたように思う。

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大家さん宅を出て小川を渡ると雲の厚い空に黄昏が迫っていた。すっかり桜の散った細山調整池のグラウンドでは少年野球の試合が行われている。線路沿いの道路を駅に戻り、めったに入らないドトールコーヒーに入ってコーヒーを頼んだ。
   
 

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コメント:

めったにしないことをする日

ドトールの店のたたずまいも、その味も、弟さんを思い出すたび、思い出の一つとなるでしょう。大納言氏にとっては、この日のドトールは特別なドトールなんでしょう。良いことだと、思います。

Re: めったにしないことをする日

200円のブレンドコーヒーが220円に。明らかな便乗値上げですが、イヤなら入るなということでしょうか。来年からはここにも寄れませんな。

鯉幟

鯉幟泳いでいいのか迷ってる

鯉幟泳ぐよりたれさがり

どう泳げばよいかわからぬ空

泳げぬ鯉ブラックサンダー頼んでる

鯉幟狭い空ではあっぷっぷ

なあんち。

  • [2014/04/16 20:59]
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  • 通りがっかり人
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Re: 鯉幟

何となくやる気出ざりし鯉のぼり

この日はほぼ無風で、この写真もしばらく待って撮ったものです。風(仕事)がないとやる気が出ないなあ。

keep!

あらためて、写真の数々を見てみた。大手の住宅会社が建てた快適そうな家もあれば、雨風さえ凌げればよくて、しっかりしたもとの建物をうまく利用し、寄りかかるように建っている家もある。どちらも家である。建物は様々で、多様で、混在している。当然、人々はなおのことさらに混在している。おのれを失ったら、生きていけない。keepである。なあんちっちのキプちっち~~~~~~

Re: keep!

川歩きの後遺症で眠たくてぼーっとしてます。
雑然とした建物はだいたい駅付近の飲み屋街のものです。
人はまぜこぜになりながら寄りかかり、自分で立っているようでそうではない。辛うじて己をkeepしているのが現実というものでしょうか。keepとは難しいが、積み上がった現実でもある。
イカンイカン、通りがかり人さんに釣られて、ついエセ人生論を語ってしまった。

そうです。積み上げたか、

積み上がってしまったか、ここまで来ると、定かではないのですが、土台のほうが、腐食して、折れそうになっている。どこかの橋げたのようですな。
 積み上げたろくでもないものを、捨てて、軽くなるしかないか、土台はいまさら補強は効かぬか…反省おサルは、このままエセを続けるしかないのですわな。カッコ悪いが、生きていればいいのです。なあんちっち。なお、このコメントは不要でますぞえ~~~~

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