故郷に憂いあり(3) 

3日目の午前中は庭の草取り。買ったばかりのステンレス製草取り器で草をガリガリ。弟が後からこれは斑入りのなんとかで雑草じゃないなどと言ってきたがもう遅い。いつもタイミングが悪いやつだ。もとはと言えば弟が日頃草を取らないからこういう苦労をするのだ。樹の枝も少し落としておく。

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午後また車でお墓へ行き拝んでから、斗南藩士の墓を撮影。その後、久五郎堤へ送ってもらう。久五郎堤は商人・野坂久五郎の造った防火用貯水池だが、今は防火にも灌漑にも役立っていないようだ。私はなぜか気に入って、ここ30年来ずっと写真に撮り続けている。わずかな水面に映る秋の空が美しい。その少し下の馬頭観音は鳥居も倒れたままで傷みっぱなし。これは昭和19年に馬喰が建てたものと言われる。愛宕公園の横から当てずっぽうに右手へ歩くと杉豊商店の三叉路に出る。右の道を行くと、中袋町集会所のところだ。平成9年に建て直したとかで立派な建物になっている。20年以上前に中の禅海堂を撮らせてもらった記憶がある。声を掛けると敬老会が終ったところということで、おばさんたちがたくさん後片付けをしていた。そこで改めて禅海様と稲荷様を撮らせてもらう。2階の縁起書も見せてもらった。禅海様とは即身仏である。先へ進むと女性が白い猫を散歩させているのに出くわした。名前はハクリュウ(白竜?)、オスの雑種だが手入れがいいので見事な毛並みだ。左右の目の色が違う。男と車が大嫌いだと言い、カメラを向けるとすごくビビる。残念だがそれ以上の接近は出来そうにない。いったん戻って三叉路を左に進む。3階建ての大きな住宅があったのでよく見ると原燃の寮だった。

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そこから若葉小学校の横を通ってはまなすラインに出て踏切を渡り、角の氷屋(今はやっていない)の前を通って、北野辺地駅(無人駅)を撮影する。氷屋さんの前の線路端に黄花の萩が揺れている。ご主人が萩の様子を見ているので、黄色だった氷の工場をなぜ青くしてしまったんですかと聞くと、ペンキの大きい缶が売っていなかったようなことであった。しばらく待ってまた列車が通過するのを撮ろうとしたが、光線が線路に真っ直ぐの西日でどう向けてもうまくない。踏切の端ギリギリのところで下りの快速しもきたを狙ったが、近すぎて結果はうまくなかった。光線にかまわず黄色い萩を入れてロングショットにした方がよかった。そこから石神様を撮り、新町からまた体育館前を通って駅に出、しばらく列車を撮影してから家に戻った。弟は酒を飲んでしまったので車は出せないという。

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上りの新幹線は雨の中を突っ走り、何とか夜10時に上野に着いた。野辺地は穏やかに晴れ、とろとろした初秋の景色が存分に楽しめたが、次の日から疲れがどっと出て往生した。
     

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コメント:

野辺地愛屈折

青も黄も塗ってしまえばみな野辺地

白猫は言う君は野辺地か東京か

y字体どこへ行っても眼にとまり

Re: 野辺地愛屈折

Y字路や右も左もみな野辺地

故郷に猫が元気で嬉しいぞ

過疎の町 猫が増えれば無問題

乙女猫

猫や猫白くま色した猫や猫

猫や猫お前はどうして白いのか

野辺地猫お前も見たいか東京を

弟さんはあたりちらすのがお兄さんしかいません。ダイナー氏も反抗されながらも、弟が気になります。いがみ合いながらも、いたわりあうしかないでしょう。どちらもこの世から消えては困る人なのです。

野辺地から乙女は消えたか猫だけか

黄色萩野辺地乙女に手渡され

猫は言う野辺地の男は大嫌い





Re: 乙女猫

男子猫ですが……(手術済み)。

おっしゃる通りで、弟は私のような発信手段を持っていないし、友達もあまりいない。私に言うしかないんですが、酒が入るとそれが暴走暴言になって自爆してしまうのです。困り切った存在ですが、家のことは彼に頼るしかありませんし……。

これからは産めよ増やせよ猫の町

人よりは猫を増やして町おこし

長生きの秘訣これから猫かぶり

啄木風・・・

たわむれに
猫に恋せし大納言
オスとは知らずカマをほるかな

写真機の絞りにも似た
猫の目に
敵愾心の炎立つかな

Re: 啄木風・・・

厳鷲山先生の鋭い突きが朝のまどろみを破る……。
新たな強敵、北辰一刀流タクボク派でござるかな?

オスメスは問わず猫ならにゃーと啼き

あまりにも猫が少ない野辺地かな

猫の目の時計あまりに誤差多し

メスならばなつくはずだと負け惜しみ
  

すごい人が現れた

巌鷲山さんという方は、ダイナー氏の同級生ですか? 歌の仲間ですか。するどいので、驚いています。このブログが、こういう即興で、活況を呈すればいいですな。どんどん知れ渡って、ガンガン行けば楽しいですな。GT氏がまだですが、そろそろ、出番だとは、承知しているはずです。この待たせ方が、絶妙なのですな。相撲では結びということなのですかな。なあんちっち。

Re: すごい人が現れた

どなたでしょうね。心当たりありません。
野辺地出身者とありましたから、今は野辺地に住んでいないのでしょうけど、巌鷲は含羞に通ずる深いハンドルです。

GT氏が結びならば横綱でしょうか。対する巌鷲山は新星ながら鋭い技の持ち主。GT氏にはそろそろ横綱の本領を発揮してもらいたいところです。我々世代にめまぐるしいサッカーはさっぱり分からない。野球は少し分かるが、やはりしっくりくるのは相撲ですな。ガンバレ安美錦……こいつは津軽か。

故郷は憂い半ば

故郷に憂いあり、とは言いながら、故郷の景色・人情を楽しんでいる大納言氏が目に浮かびます。

 これが私のふるさとだ
 さやかに風も吹いてゐる

と言った風情は十分にあるのでしょうな。弟さんとの確執はなかなか難しそうですが、当事者の一方だけの言説で判断することはできない。身内の問題であってみれば、言説の外にある心的流通こそが本当の姿なのでしょう。
氏の文章では詳しく語られることはないのですが、親戚のおじさんおばさんたち(いとこたちか)の中に

 心置きなく泣かれよと
 年増婦の低い声もする

と言う雰囲気を読み取っていたのですが、見当違いでしょうか。
 とにかく、「人はふるさとが好きだ」に従えば「大納言氏は野辺地が好きだ」。私は、地方で生まれ育って東京に出る、という経験がないのでよくわからないのですが、それでも故郷を離れて何年かのちに戻った時には

 あゝお前は何をして来たのだと
 吹き来る風が私に云う

と言う感覚はありましたね。故郷の憂いとは、故郷を離れた地で何をして来たのかの憂いであると言えるのでしょうか。大納言氏の言うとおり、故郷離れた地で前向きに生き続けるしかないということでしょうか。
(文中引用詩は、すべて中原中也・帰郷)

Re: 故郷は憂い半ば

出ましたね、最後の大物、GT氏が……。
中也はともかく、若気の至りで故郷を飛び出したツケをいま払わされているという感じでしょうか。それは甘美な原体験・原風景の再確認でもあるのですが……。しかし、本当は我々がもっと歳を取ったときにどうなるかという怖い課題も抱えているわけです。まるで原発問題みたいですな。

さーて、GT氏の難癖もとりあえずクリアしましたので、新しい記事に取りかかるとしましょうか。

憂い死(4)か?

きついタイトルごめん!
最近、歴史辞典で「大納言」を引いた。何と『大納言小豆』の略と出てきた!やがて寂しき故郷の、名のある文士かと思いきや「あずき」だったとはね。如月の「大納言」はもちろんお偉い御方です。我が郷土の誇りですな。そういえば売れない小説家も居たとか聞いたな。鳴海氏もコメントしているが同郷だったのか。

お口直しに啄木風で御愛嬌を!

野辺地川
流れの果てや大海(おおうみ)の
水面にうかぶ小名木川かな

北国の野辺地の田舎(まち)を
彷徨へば
果てなむ國か灯火もなし

Re: 憂い死(4)か?

あ、ありがとうございます。あんこでございます。
郷土の埃として頑張っております。
売れない小説家とは、はて誰でしたかな?

野辺地川と小名木川は繋がっている……なるほど、すべての道はローマへ通ずみたいな鳥瞰思考ですね。希望が持てます。今朝ほど鳴海氏からも突っつかれましたが、3本同時アップしたので後が続きません。もうしばらくお待ち下さい。

秋風や故郷の川の匂ひかな

さすらいの我には遠し故郷の灯
      

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