生魚が臭う写真展とは? 

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火曜日は某君と待ち合わせて知人の見舞い。我がブログの貴重な読者である。3日間ICUに入っていたと言うから大変だ。御成門の慈恵医科大病院は新橋からだといい加減歩かされる。彼は肺に一時水が溜まり、心臓も頻脈で心機能がうまくないらしい。木曜日に詳しい検査をするのだとか。それでせっかく決まっていた仕事もおシャカになったそうだ。心拍モニターを付けられ、点滴を続ける姿は山姥さんもかくやと思わせるが、食事は減塩食かどうか知らない。なつかしい駅前広場のC11は塗装し直され、運転士席にサンタが座っていた。
                      
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その後1人、表参道に出て湊雅博プロデュースの「リフレクション」展を観、戻ろうとすると何だか見たようなハゲオヤジがやってくる。H氏(別名チビ太)ではないか。立ち話に聞くと、風邪を引いて処方された漢方薬を一気飲みしたところおかしくなり、3週間入院したという。肝臓をやられたのだとか。全く無茶なことをする奴だ。もう西葛西はたたんで昨年から八王子にこじゃれた写真館を開き息子と3人でやっているようだ。しかし店のサイトを見ると相変わらずゴチャゴチャしたレイアウトでガッカリ。もっと階層化してシンプルにできないものか。
                         
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「リフレクション」の風景4人展も悪くはなかったが、別の日に立ち寄ったニコンサロン新宿の三木淳賞奨励賞受賞作・山本雅紀「山本家」はちと衝撃的だった。詳しくはリンクを見てもらとして、これは20代半ばの作者が自分の家族を撮った写真である。家族を撮ったと聞けば古くは山田利男『家族』や、家族をコスプレ(?)させた浅田政志のメーキングフォト『浅田家』があり、後者を連想した私は気が乗らずスルーしようとしたのだが、ま、ついでだからと観てビックリ。
家具や家電がギッシリ詰め込まれた家に父母妹弟が営む暮らしをモノクロで撮っているのだが、その過密感は半端ではない。寝るときはくの字の雑魚寝、風呂もトイレも母親や妹の半裸の姿も含めてプライバシーは言わずもがなだが、誰もそれを気にしている気配はない。解説を読めば山本家は複雑な過去を抱えてきたことが分かるが、とにもかくにも今ある幸せを暴露的に客観化した作者の顔が見たくなろう。オレ的には解釈改憲がどうのという見出しの新聞紙に無造作に置かれた生魚がプンと臭った。
                           
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コメント:

1989年生まれ…ですか

山本雅紀というお方、26歳という若さなのですね

新宿ニコンサロンのポスターの写真を見ながら、昔々、子ども相手の仕事をしていた時に関わった少女とその家族のことを思い出していました
脆さと強かさの両面を垣間見せた彼女は、カメラマンとほぼ同世代のはず



お友達の病状は、身につまされます
ICUに入ることこそなかったものの、私がひと月以上過ごした姿と一緒ですから………お友達が御自宅で新年を迎えられますよう、御祈り申し上げます



青空に雲が散らばる写真を見て、ずうっと空を見ていなかったことに気が付きました
今日、初めて屋上に上がり、日光を浴びてきました(笑)
ありがとうございます

Re: 1989年生まれ…ですか

> 山本雅紀というお方、26歳という若さなのですね

彼は現在、新聞社の写真部に勤務しているようです。

カテーテル検査の結果、知人の病状は(逆流はあるけれど)幸い軽微なものだったようで、当分様子見でいいだろうとのこと。来週前半には退院というので一安心です。

前にも似た雲の写真をアップしましたが、こういうの、つい撮りたくなりますね。今日の屋上は風が強くて長居できなかったのでは?

雲のダイナー氏

被写体の猫に自らを重ねるように、雲にも自らを映し出しているようなダイナー氏のロマンですね。東京で空がないというけれど、こうして見る空もまたいい。

しばらく病をかかえた人と共に、荷物を背負ってきたような感じ(山姥さんのこと)ですが、退院後の生活が順調であればいいですね。祈りましょう。
 健康管理は常々大切です。壊れたら、修復が難儀ですからね。高齢であること自体リスキーであることを自重して下さい。食べものには気を使っているようですが。漢方の一気飲みや塩梅のがぶ飲みなどはくれぐれもされないように!ついでにadultも適当に。

Re: 雲のダイナー氏

>  健康管理は常々大切です。壊れたら、修復が難儀ですからね。高齢であること自体リスキーであることを自重して下さい。食べものには気を使っているようですが。漢方の一気飲みや塩梅のがぶ飲みなどはくれぐれもされないように!ついでにadultも適当に。

漢方の一気飲みは私がやったわけじゃありませんからね。塩梅とはなんでしょう。梅醤番茶は紹介しましたが……。なお、胸焼けには酢の入ったドレッシングもいけないそうで、毎朝サラダに掛けていたので困りました。いま、酢を使わないドレッシングを模索中。
山姥さんにならえばジャネフ・ノンビネガードレッシング(減塩)かな?

Adultは最近嫌いになりました。

きな臭いね!

臭いつきの写真展、とうとうそんな時代になったか!テレビや映画でもはやくから臭いが出ればなどと言われていた時代があったけど実現したらどうなんだろうね。
ところで生臭い写真展の話しだが見たいものだ。以前遠野物語の写真集を出した故浦田穂一氏の作品は出始めの頃、街の人々からは農家の生活の部分はやはり露骨ではないかと言われていたこともあった。プライバシーを暴露している場面は被写体と同じような生活をしている人から見れば、自分達が晒されているように思えるのだろう。しかし被写体と撮影者との「ア・ウンの呼吸」的なものが、やがてその写真集に高い評価を与え「遠野市の歴史」を市の財産として残したのだ。佐々木喜善、柳田国男の聞いたもの、書いたものを見たものにしてくれたのだ。
今震災に遭った三陸方面では被害の遺構を残すか残さないかで町民の心は二分している。その中で高校生が町長に残すよう文書で請願したニュースを見たときボクは感動した。この地域は何度も津波の被害を受けながらいつの間にか忘れてしまっての繰り返しだが、後世に目に見える形が何も残っていないからなのだ。
日本人は事実を事実として受け止める事が出来ない民族性なんだろう。「臭い物には蓋」「お互い水に流そう」「長いものにいは巻かれろ」的な遺伝性を持っているのだはないいだろうか。だから例えば広島、長崎、福島原発であれだけ被害を受けながらケロッとして原発の再稼働に賛成したりしてしまうのだろう。「原爆ドーム」の歴史の事実があるのに・・・。

Re: きな臭いね!

外はきな臭い、中は生臭い……さて私は誰でしょう?
なーんてね。

浦田穂一氏もプライバシーを取りざたされましたか。そんな写真ではないと思いましたが……。農家の人たちには汚れ仕事をしているというコンプレックスみたいなものがあるのかもしれませんね。
まあ、こちらの「山本家」のほうはみんな何を撮られても平気の平左。関西人の開けっぴろげのサービス精神や楽天性が出ているように見えました。関東人ではたとえ家族でもこうはいかなかったでしょう。
震災遺構の場合は痛みを思い起こさせるものですから難しいところがあるのかも。長期保存に向かないものもありそうです。記憶か忘却と再生か……ずっと先の子孫のためには現実を呼び起こすモニュメントが不可欠ですが。

ところで、パソコンをWindows10にアップグレードしたら、動かなかったHPプリンタが動き出しました。全般に調子がよくなったようです。

大いなる旅路

2015年12月11日午後7時半頃JR山田線で列車脱線事故があった。全国版になったと思うのでご存じのとおり。進行方向右側に約45度傾いて止まったが雑木が支えになって川に転がらなかったのは幸いだった。
これが、もし、なら死者が出たのではないか。昨年4月1日に廃止された岩泉線同様、片側は直角に近い山際、片方は深い谷間や川である。来年には鉄道マニア垂涎の秘境駅「大志田駅、浅岸駅」が廃止になるが、もう今月からは止まらないので残念ながら行くことが出来なくなった。車でならまだ撮影には行けるが雪の事を考えると相当の準備が必要とか。

ボクはこの事故で思うに、地元の新聞なら記事の何処かに昭和19年3月の機関車脱線転覆事故と殉職機関士が出た悲惨な歴史のひとこまを記事にすべきではないかと思ったのだ。現場の山側にはC58283のプレートをはめ込んだ慰霊碑があり、列車からでも国道側の立木の間から慰霊碑が確認出来る。

全国ニュースではどの程度の扱いかは知らないが、この事故を知って真っ先に思い浮かべたのは「大いなる旅路」の映画だ。昭和19年3月12日に起きた蒸気機関車牽引の貨物列車脱線転覆事故で機関士が亡くなっているが、時代は敗戦間近の戦時体制で新聞記事にも取り上げられないまま忘れ去られた。機関車は閉伊川に横転したまま終戦を迎えたという。
体制に阿るマスコミか体制の弾圧かいずれにしても一人くらいの殉職など歯牙にもかけない時代がまたやってくる。

Re: 大いなる旅路

おおおおっ大いなる旅路ーーっ!
あれが山田線の実際の事故を描いていたんですか?
雪崩シーンの特撮はちょっと何でしたが、なかなか感動的な映画でしたな。
三國連太郎以下の俳優陣が健闘。戦争をはさんで機関士一家の30年を描く重厚なドラマです。同じ60年に「大いなる驀進」がつくられましたが、こちらはカラーで、「旅路」で三男を演じた中村嘉葎雄が主役級(恋人が佐久間良子)ではなかったかと。Wikiには中村嘉葎雄の出演リストに「大いなる旅路」は載ってません。

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