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家族の空白を撮る 

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Sさんが出演する劇団FIREBALLの『真実と事実と現実は異なる』を観にいってきた。Lord less 3シリーズは情報を独占し歴史を改変しようとするウィキアースと、それに抵抗するヴォイドの戦いを描くものだが、今回の舞台は幕末。沖田総司と西郷どんに赤報隊の相楽総三らが絡む物語は、敵味方入り乱れてしっちゃかめっちゃかの裡に幕を下ろす。さて、相楽総三と聞いて私の猫耳がピンと動いたわけだが、というのも相楽総三は長谷川伸の小説『相楽総三とその同志』の印象が強烈だ。彼の小説は導入部がまことに上手い。「昔々あるところに……」調で始まる話は明治のことで、はて赤報隊と何の関係が……と思わせればしめたもの。今回の相楽総三は悲劇の主人公という面影はどこにもなく、茫洋とした風貌の西郷どんと、いい勝負だった。

                    
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横浜市民ギャラリーあざみ野で金川晋吾『長い間』を観る。失踪癖のある父親を2008年から撮った「father」シリーズで注目され、2010年には二十数年間の失踪から行き倒れ同然に現れた伯母(父親の姉)を同時並行で撮り始め、今も撮り続けている。ここではその両方の作品を展示していた。
父親は破産し生活保護を受けて一人暮らしをしており、失踪のことは他人事みたいに語り、時に忘れている。伯母は認知症を患い病院に入っているが、彼等と金川との関係は悪いわけではない。記憶を失った伯母は金川のことを全然別の名前で呼んでいるともいう。
写真はちょっと自意識過剰そうな初老の男の日々の顔と、無感動ながら大きく表情を変える伯母の姿を撮り続ける。しかし、二人とももうひとつの世界を置いてきた人間であることを思えば、これらの作品の意味も定めがたい。インタビュー映像に写る金川は気のいい関西の兄さんという感じだが、家族の抱える空白に突き動かされた作品と言っていいのだろうか。時計店の数多の時計の前で立ち尽くす伯母のカットが象徴的である。

                           
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18年度の国家予算案は衆院で採決される見通しだそうだが、平昌五輪と与党の我が儘議事運営に挟まれ、労働時間データ改竄問題でいたずらに時間を空費した国会だった。だが、スキャンダルでよろめいた山尾志桜里が22日の予算委員会でアベを問い詰めたシーンはさすがであった。山尾はアベの言い返す屁理屈には耳を貸さず自分の論理を貫き、アベ改憲の矛盾を突いた。26日にはやはり立憲民主の本多正直が、森友事件のアベと妻昭恵の関与について、ゼロ回答だったら関与したことにならないのか、と舌鋒鋭く問い詰めた。結局「全く無関係といったことはない」との答弁を引き出した。そもそも夫が別人格である妻に代わって答えるなんてことが許されるのか。昭恵にはアベも知らないヤバイ話がワンサカあるらしい。

志演尊空神社・妙久寺と石田波郷旧邸跡(北砂に現在八丁目はない)
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コメント:

あきれ果てて疲れてしまった

あ、大納言氏は演劇鑑賞にもなかなかするどい鑑賞眼をお持ちのようですが、内容がよくわからないので、感想も書けずですみません。
社会派写真にもいろいろあるんもんですねえ。「家族の抱える空白」はなかなか重たいテーマです。私は、「空白」を持てあましてしまっているから、まだ傷口にさわるうようで、発言できない・・。


それにしても、アベの弁明を聞いていたら、あきれ果ててアベ悪くなって(体の調子が狂って)しまった。NHKときたら、野党の質問はちょっぴりと流して、延々とアベの弁明だけ垂れ流す。これぞ、「アベ放送局」と言わずしてなんと言おうか。籾殻(籾井会長)時代よりどんどん質(たち)が悪くなった。政権に「都合の悪い真実」はどんどん「スペシャル」などの狭い枠に閉じ込めてしまって、ふつうのニュース報道では、野党なんてくそくらえだ。

 国会と権力の御用機関となったNHKを包囲しよう。このままでは許さんぞ。安倍政治を許さない(金子兜太)



Re: あきれ果てて疲れてしまった

国会中継観てていたらアンベ悪くなりますよね、実際。
国会中継やるだけマシ。しかし、都合の悪いことはNスペに閉じ込め、普通のニュースはアベヨイショ。考えることがせこいですな。アベ番記者ともいわれる岩田明子などもどんどん出しますからね。

なかなか出ず、申し訳ない。

春。山姥さんのブログのように、今のところ、ひと息つけているのは、彼女くらいか‥いつまで続くかは、わからないのが、ご時世ですが、息を抜いて欲しい。人は脱力しないと、くたくたになる。山姥さんはささやかに、上野近辺の老舗お菓子屋さんに出入りしているが、ささやかで、ほんとに可愛らしい。当たり前の庶民のごく普通の楽しみである。何か見繕って、届けてあげたいようないじましさである。
 きのう、酔って、パソコンいじってましたら、映画「青い山脈」49年版がありました。最初の画面で、「杉葉子」という女優さんが目にとまった。原節子は好きでもないし、木暮ミッチーも好きでない、このひとは誰? と、調べ回って、この人の名が特定できた。脇役なのだが、いいのだ。無類の良さだ。私の中高時代に、思いを馳せた女性たちと同じ雰囲気だ。昭和3年生まれというと、21歳も上だが、可能ならば、言い寄りたいタイプなのである。池辺良も若く、いい雰囲気。今のような薄っペラのイケメンたちとは違う。もう亡くなっているが、みんな、若い時って、あったのだと思う。時のたちかただけには、どんな俳優さんもかなわぬのだな‥なら、ちまたのおいらなど、どうでもええわ、生きてるだけで。と、焼酎をあおりました。
 この冬は、きつかった。このブログに出てくる皆さんの必死に生きようとする姿に、感動した。一番いやな老いというものなど、誰も受け入れたくはない。テレビは若者たちはがり写しているから、老人たちがいかに多く生きているかを見せない。楽しくもないから、こういうテレビは見ぬか、消音で対処するしかない。北の国の寒さを見せつけられた。自分のような、者は間違いなく凍死だ。大震災の寒さと、プライベイトのない中で、どれだけ多くの高齢者たちが亡くなったことか‥暗い、cryだ。心よりcryである。インフルをころり超えたような元気記事である。生き続けるしか道はなし。cryは、そっと誰にも気付かれず、布団の中で。そして眠るのだ。負けるなダイナー氏。

Re: なかなか出ず、申し訳ない。

杉葉子、知りませんでした。蠍座の女。背が高すぎ葉子。小暮実千代は水瓶座、原節子双子座、高峰秀子牡羊座。

私が注目しているのは映画「美しい十代」のヒロイン、西尾三枝子。蟹座の女。ちょっと竹内結子に似た雰囲気で、大女優とは言えませんし多数の映画・TVに出たようですが人気はイマイチでしたね。単に私が知らないだけか。「美しい十代」を観たわけではなく、某君がカラオケを歌うと常にこの人が出てくるので憶えてしまいました。

私らと同じ歳の橋幸夫が離婚を発表して世間を驚かせました。財産分与も円満解決で、橋自身は往年のスターブームに乗り稼ぎも問題ない。淋しい老後とも無縁のようです。何しろ橋は数々の修羅場を潜り、度胸の据わり方は半端じゃありません。少々憎いが「やるな!」と言ってやりたい。ガンバロー。

試験送信

うららかな春から嵐に変わりつつありますね。
雨になる前に上野の病院で用事を済ませ、これからタブレットのお試しを………
無事にこのコメントが届くでしょうか?

Re: 試験送信

おお、見事届いてます。
ドンドンコメントをお願いします。

今日は旅籠で足止めです。
コーヒーを買いにコンビニへ行きたいんですが……。
      

恋人同士の

交信ですな。ううむ、旅籠にいるのですな。いいですな。旅籠で待ち合わせ。やはり山姥さんの花やぎが感じられます。恋人からの届きをうれしそうに受け止める。

恋人ややわらか受け止め春の風

交信や恋の更新に高進一途

ガラケーを捨て山姥衣も捨てタブレットに埋没上野の春

  • [2018/03/06 03:45]
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  • これわっ、わわわ、
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ううう、えええ、

川歩きしませんか、ダイナー氏。ゲリしてない日に! 山姥さんは、OK出してくれるかも知れません。これわわわわわわっ。

  • [2018/03/06 03:51]
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  • これわっ、わわわ、
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ダブルで…

定額働かせ放題に、「盛り蕎麦」書き換え………疑惑のデパートなのはとうにわかっていましたが、この機を逃さずポチとタローをダブルで退陣させられなければ、東京五輪までこの体制が続くのでしょうね
エダノンやシーさんには頑張ってほしいのですが…

春を切望する通りがかり人様が、暴走気味の御様子
これも春故でしょうか?

Re: ううう、えええ、

ダメです。通りがかり人さんのように電話も住所も秘密にしている人には連絡しようがありません。架空の人物かもしれませんしね。仮想人格……これから流行るかな?

Re: ダブルで…

春ゆえの暴走もあれば……ミルナくんのようにすっかり引っ込んでしまった人も。岩手の里はまだ雪深し。

もぞもぞ這い出すか!

如月よりやっぱり弥生がいい。春の陽光に誘われて、冬籠もりしていた虫たちが土の中からもぞもぞと起きだしてくる啓蟄を迎えた。「蟄」は「冬眠している虫」という意味で「虫」は全ての動物を意味していたそうだから、さしずめボクなんかもその口だ。
とは言え陸奥の国はまだまだ雪のなかだ。まるで、どでかいかまくらの中で寒さに震えながらこっそり生きながらえているようなものだ。

卯月のほうがもっと好い。桜前線が北帰行しはじめてから、ようやくに陸奥の国で足止めをしてくれるからだ。溶け出した水の流れる音、雪間にのぞかせるバッケや福寿草。やわらかい陽射し。いろいろなことの始まり。かたまった心がゆっくりとほぐれてゆく。日に日に寒さが和らぎ、陽光の中に春を感じ始める頃からややもすると皐月初めのころまでと長居をしてくれるからありがたい。(これでわが身にサカリがついてくれればもっといいのだが・・・・・・)
念のため『如月より』と違うからね!

「家族の抱える空白」って、なんでかとても重く感ずる。良きにつけ悪しきにつけ、今でも厳然としてどの人々にでもあるだけに、時には身につまされやるせない気持ちになることがある。家族の空白のみならず「親類縁者、知人友人」らとの「空白」だってそうだ。たかしくんもやはり「重たいテーマで発言できない」といっているように、ボクもこの「空白」についてなんと話したらいいのかあらがえないしろものだ。

東日本大震災からもうすぐ丸7年目がくる。東北以外では忘れられたあるいは復興したと思われている存在なんだろう。しかしここにもきわめて大きな「家族の抱える空白」が永遠に癒されないままの現実がある。それとどう向き合っていけばいいのか、ボクの抱えきれない大きな「空白」のひとつだ。
ふと思い出したが篠山紀信展の「写真力」のなかで、震災に遭った人を正面からそのまま撮った写真が、家族、親類縁者、知人友人らとの絆もえにしも絶たれた人たちの「空白」を見せてくれた或いは考えさせられた作品だったのだろう。(彰)

Re: もぞもぞ這い出すか!

たたたたたた、大変だ! 今月のお金がなくなってしまいました。封筒に入れて本棚においたはずの約4万円がどこかへ消えてしまいました。弱ったあ。こりゃゾンビの仕業としか思えません。

かまくらの中で生きながらえているとは言い得て妙ですな。野辺地なんかはもっと大きなかまくらに覆われています。ところで、雪の洞をかまくらと言うのはどうしてなんでしょうね。ま、いずれにしても早く4月になって我が身にサカリがつく日を楽しみにしましょう。

篠山紀信は苦手な写真家の一人ですが、「写真力」はWebで概観しました。非日常である美術館の空間に拮抗するにはデジタルの大伸ばししかなかったというわけですね。被災地の人たちのポートレイトは「ACCIDENT」として纏められています。大きな断絶と空白を抱える人たちです。それは私たちの断絶と空白でもあるはずなんですが、ただ、多くの写真家が同じような試みをしていますので、キノヤマシキンの独自性がどれほど表れたかは……?

金川の父親や伯母は過去にわけの分からない空白の時間を抱えた(隠した)人たちです。写真は空白も断絶も写せませんし、現在の向こう側に何を見るかということになるんでしょうね。しかし言い換えれば、我々はみな他者に対して多かれ少なかれ(相手に空白と見える)何らかの時間を隠しているのかもしれませんけど……。

あの日あの時・・・

七年前の今日、11時45分ころ、三陸沖に地震が発生した。宮城北部は震度5、岩手は震度4だったが大きな揺れだった。二日後に起きた超巨大地震の前震だったとは、のちのちの見解で、「宮城沖とは別エリア」といっていたが、トリガーとなった自然の攻撃にはなすべくもないまま、人間の驕りにくだした断罪は今でも続いている。
特に原発事故はもはや事故ではなく、事件なのだ。復興という名で政治屋と土建屋、東京電力が結託して甘い汁を吸っている。確定申告書にいつから派生したのか分からないが「復興特別所得税」という生き血を全国民からも搾り取っているがいつまで続くんだろうな。

廃炉まで40年とかいってるが、それで自然が人が住む環境が回復するのかはなはだ疑問である。事故の深刻なレベルの尺度はチェルノブイリと同じ「レベル7」という。
チェルノブイリ原発も32年経つが事故当日のまま、人は住めないありさまだ。

福島原発の廃炉痕に動物が安住できるまで100年たっても不可能だろうな。それでも懲りずに原発を造り、稼動し続けるこの日本という国は、もはや全身に転移した救いようのない末期癌のようなものではないか。

七年たっても復興の実感は半分にも満たないという。ふる里に戻った人も2割そこそこだ。盛り土でできた街並みはもうふる里ではないのだ。ふる里の上に造られた見知らぬ土地に高齢者は住めない。(彰)

Re: あの日あの時・・・

更新が滞っています。もうしばらくお待ちを……。

春は昔の春ならず、昔陸軍、今東電……。
季節外れの寒さがあの日の衝撃を思い出させてくれるようです。昨日は東京大空襲の日。やれば負けるというデータを無視して突っ走った政府・軍部と、津波の被害予測に目を瞑った電力会社……。一方、汚染だの残留何とかと言い出せない陰湿な社会があります。避難者は金を貰った(いい目を見た)と妬みの対象になり、子供はいじめを受ける。仮設住宅から追い出され告訴までされる人も今後急増するでしょう。電力会社もひどいが、日本人の心根はいつから強きに媚び弱きを挫くになったのか……。まことに情けない。
 

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