呪術的 

呪術

  勤労と呼べばこちたしまことには己がじしもつよろこびなるを(窪田空穂)

本来の仕事は先月が5日、今月は4日しかない。こうなると労働というよりは苦楽を超えた神聖な儀式のようだ。事実これだけで生計を維持することは到底望めない。チラシ配りのような金になったりならなかったりの雑事が続く中に、この4日は屹立している。それは生きていくための呪術みたいなものだ。この4日間の儀式によってようやく私の1か月の安寧と連続性が保たれるのである。こういう思いは私ひとりだろうか。

昨日は台風の余波で重たい雲が垂れ込め、強風が吹き続いた。団地の森の若い緑葉が風に抗って押し合い揉み合い終日さざめきを止めなかった。夕方、厚い雲の下からさっと斜光が差し込むと遠くのマンション群を照らし一種異様な光景が現出した。この季節にはよくあることだがその光景も3分と持たず、すぐ街は光を失って暗くなった。
       

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