酒舎かりおん 

かりおん カリオン2 当時はもっとボロい感じだったが…… 

もう十数年前のことになると思うが、校正の大先輩Nさんが小さな居酒屋を始めた。名前は酒舎かりおん。都営地下鉄・板橋区役所前駅から数分の路地の奥で、古い長屋みたいな建物の一画だった。場所が遠いと言えば遠いが、校正仲間を挙げての支援態勢でそれなりに繁盛し、新たな固定客もつくまでになった。その中には意外な実力派の仮の姿もあったと言うのは後で聞いた話だ。近藤十四郎のミニコンサートを開いたり絵を売ったり、楽しめる試みもあった。しかし例によって楽しい時間は短い。切羽詰まったNさんは、無謀にも1日か2日の講習を受けただけで手作りうどんの昼食を始めたが、結果は大方の予想通りだった。私が最後にかりおんを訪れたのはいつだったか、もはや記憶にない。

たまたま時間が余り、思い立ってかりおんの跡を訪ねてみた。案の定、大通りに沿った部分はビルに建て替えられ、路地がどこだったかもわからない。が、ビルの裏に回るとかりおんのあった長屋みたいな建物だけが奇跡的に残っていた。居抜きで引き継いだ沖縄居酒屋は健在どころか繁盛しているようで、しっかり大きな看板を掲げ周りも小ぎれいに手入れされていた。しかしこの日は休みなのか、中に薄明かりが点っているものの人の気配がなく、それ以上の情報は得られなかった。なお、かりおんとは朝鮮語で白い馬のことだという。
          

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