まどか 

ツタ

昨年2月、風寒い青梅線軍畑(いくさばた)駅に男10人ほどが異形の集団をなして降り立った。「まどか」こと奥村真氏の弔問に赴いたのだ。奥村氏はかつては三里塚で闘い、また4冊の濃密な詩集を持つ詩人として知られていたが、50を過ぎて俳優の道を目指し見事ある程度の役を得るに至った。一昨年の9月、福生のエスニック料理店で自称元ヤクザに殴られあっけなく他界。60歳だった。S君が遺影の前で柏手を打っていたのには笑わせられた。

奥村氏自身が書いていたところによると、彼がつくる詩の最初の聞き手は猫だという。できたばかりの詩を朗読すると、猫たちは狂喜して唱和するというのだ。『セロ弾きのゴーシュ』なら猫は慌てて飛び出すところだ。ウソかホントかわからない話でけむに巻くのが彼らしい。弔問(恐るべき猫たちには会えなかったが)のあと、追悼文集を出そうかなどという話があったもののまだ実現していない。千曲の根石吉久氏が奥村氏のサイト「猩猩蠅」に残された膨大なテキストを書物化しようとしているらしいが、その後どうなったか聞きそびれた。迷宮さながらの「猩猩蠅」は主人亡き後の今もそのままで、フラフラ近づくうっかり者を待ちかまえている。
 

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コメント:

写真を更新しました

写真がうまくなかったので、新しいトリミングでアップしました。内容は同じです(^^

「まどか」が個人の名前だったとはよく読むまでわからなかった。それはさておき、「三里塚で闘い」したそうだが非常に懐かしい。小生もこの時代の頃は結構のめり込んでいたからだ。現地に行ったこともあるが正直怖かった。今も現地の農家の方からみれば「三里塚」の闘いは続いているのだから”懐かしい”などといわれたら不愉快なんだろうと思い反省した・・・。

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