ワルプルギスの夜 

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1日は内視鏡検査。一枚掛け毛布を剥いで寝たので、早朝寒くて目が覚め体調は悪化モード。それが後でじわじわ効いてくる。予定通り徒歩で病院へ行き、8時過ぎに受付する。3階へ移り2リットルの下剤を飲み始める。車いすに乗ったおじいさんがナースと話している。「息子が来ないな?」「何言ってるんですか、息子さん毎日来てるでしょ。妹さんも来てますよ」「そうかあ?」。3人組のおばあさんが隣のソファに座って話す。「出来合いの物をチンして食べるのがいちばんよ。鍋いっぱいにつくって腐らしてもね」。小さい鍋でつくればいいんだよ。10:45やっと便がきれいになる。予定表通りだ。着替えて待っていると12時近くなってやっとお呼びがかかり、2階の内視鏡室へ。検査はなかなか慎重に進むが、怖いのでモニター画面は見ないようにしてるから、どうなっているのかさっぱり分からない。S状結腸に5ミリのポリープが1個あるので取るとの声。やっとOKが出たのは20分くらい過ぎてからだろうか。あとでマスクを取った先生の顔を見たら齋藤孝先生みたいなさわやか人だった。そこから車いすに乗せられ5階の病室へ移る。6人部屋に5人が入っている。2人は骨折、1人は老人で肝臓がどうのと言われ、もう1人は2回ばかり医師や看護師が慌ただしく対処していたが、どんな病気なんだろう。

以下6カットは病棟の窓より
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担当看護師が点滴を付けに来たので、名前を聞いたらTさんだという。そんな駅があったはず。「岩手かどっか?」「青森です」。ほほーと思ったがそこからの話が全然通じない。親が青森で本人は東京生まれだとか。五戸と八戸の区別もつかないようだ。当然野辺地などは知らない。点滴チューブの接続をミスって血を迸らせていた。こらーっ!
点滴は付いたがまだ2時前。食事はできないしやることがない。とりあえずスポーツドリンクを飲み、窓から見える風景を写真に撮って歩く。春の日が何となく暮れると皆さんには夕食が出るが私のはなし。自販機のPETボトル飲料を飲むしかない。家の本棚から持ってきたE・H・カーの『ロシア革命』を読み始める。今まで読んだことのないものだ。21:00夜勤のナースが血圧を測りに来る。上が145。フロア消灯。手元照明は12時頃までいいと言われていたが、誰も点けていないので私も消す。

                             
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消灯前からだったと思うが、遠くの病室でおばあさんが大声でわめいていた。
「きよこぉ~きよこぉ~、ああああ~誰か来て~、痛いよ、きよこ、あああ~痛いよ、ああああ~!」「えっ……えっ……ぐええーーーっ!」。なだめる看護師の声「○○さん、他の人が困ってるから静かにしてください。お願いします」
その声も途絶えて、外は雨が降り出していたが、私は全然眠れない。漬け物石のような家の夜具と違い、掛け布団が薄く気分的に寒くてかなわない。しょっちゅう暖かい飲み物を買いに行くのでトイレも小が近くなる。ひとつだけ助かったと思ったのは、家から持ってきたローソンの黒糖のど飴。厳密に言えばこれも禁止だろうが、密かに舐める。朝は暗い内に目が覚めた。5:00フロア点灯。6:40血圧125。7時半頃、院長先生の回診。8時、やっとお粥が出る。精算が終わって病院を出たのは9時半過ぎではなかったか。1週間お酒は禁止、ジョギングのような激しい運動も禁止だそうだ。病理検査の結果が出るまでは安心できない。帰りはバスを使った。
                            
E・H・カーを読む
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朝食はたいらげた
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勘違い女、大逆走 

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寒い寒い、風が寒い。冬の最後のあがきであろうか。やっと陽射しは戻ったけれど、東京の乾ききった風が雪国育ちにはとても耐えがたい。猫町巡りもしばし中断だ。
さて、このところメルマガ仕事がどさっと入ってきて忙殺されていた。しかし、そればっかりやっているとパソコンで目がおかしくなるので、夕方には無理にでも出てギャラリーを回り、ついでに電車で新聞を読むようにしている。
コニカミノルタプラザ、ロッカールームギャラリー、ツァイトフォトサロンがなくなったことはすでに書いたが、コニカミノルタの撤退は本当に痛い。新宿の中心で一度に3本の写真展を開催する他、フォト・プレミオという年間大賞に100万円を授与する奨励賞があり、若手写真家の登龍門の1つとなっていた。写真界へのダメージは極めて大きい。形を変えても継続を望む声があったのは当然だ。

                     
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水曜日は大腸の内視鏡検査で、3日前からワカメ・ヒジキなどの海藻類、ピーナッツなど種子・種のある果物は禁止、前日は3食、白米・うどん・トーストのみでおかずは摂れない。前夜9時以降は水以外口にせず、下剤を飲むのを忘れないように……。本格的な下剤は朝、病院に着いてから飲むんだそうだ。しかし1日・2日はイレーネの占いで凶となっている。まーた肝心なときに……。

安倍がまた切れた。24日の衆議院予算委員会で今井雅人氏に、昭恵夫人が名誉校長になっていた森友学園のHPから挨拶が削除されたのは隠蔽ではないのかと言われ、「校長を受けたとき奥さんから相談を受けたのか」と質問された首相は――

「隠蔽というのはですね、隠蔽というのは、隠蔽というのは、じゃあ、私が隠蔽したんですか! 私がですね、私が森友学園のHPに対して隠蔽しようがないじゃないですか!」
よっぽど触れられたくない話なのか、「レッテル貼りだ!」「公共の電波の前で私を侮辱した!」「私と妻を侮辱した!」と早口でまくしたて、「(隠蔽の言葉を)取り消さないと答弁できない」とダダをこね、揚げ句に「まるで私が関与しているかのごとくイメージ操作を延々と、それしかないのでしょうけど、だからあなたたち(民進党)は国民からの信用を得られないんですよ」と、公共の電波の前で民進党を侮辱していた。(日刊ゲンダイDIGITAL2017年2月25日

                   
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 森友学園の問題は国有地取得の不明朗さだけではない。塚本幼稚園の園児がわけも分からぬまま教育勅語を暗唱する異様な光景が公開され、ヘイトまがいの文書が配布された事実に海外のメディアが強い関心を寄せているというが、国内大新聞の追及は今ひとつとか。夫婦で学園をヨイショした安倍晋三の答弁は支離滅裂で二転三転し混迷を極める。昨年、十和田の新渡戸記念館廃止問題の集会に昭恵夫人が来て「主人もがんばっていますから」と挨拶したのは、どうやら「武士道」で勘違いしたような気配があるのだ。中身のない家庭内野党が逆走している。

                    
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崖っぷち世代論 

「都民ファースト」……大変いい言葉だと思っている人が多いかもしれないが、小田嶋隆氏のコラム(日経ビジネスオンライン)を読んで、これが桝添前知事の決めた韓国人学校増設のための都有地貸し出しを撤回するとしたときの差別用語であることを知った。確かに撤回方針は都知事選における小池百合子の選挙公約だった。官邸の特別解説委員・田崎史郎は「小池さんは安倍さんのような強い人とは戦わないんですよ」と言っていたが、強い弱いではなく彼女は手近の都政から既存政治の流動化を仕掛けているからだろう。ポピュリズム的流動化の目くらましに引っかからないように気をつけたい。

マンション工事が始まった(左)
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先日やった大腸がん検診(便潜血)で陽性となり、内視鏡検査を受けることになった。このところ腹部右側が引きつったような感じがし時に鈍痛があるので、内視鏡はやむを得まい。ただ7年前の感じの悪いSクリニックは辞退し、隣町南砂のF病院を紹介してもらった。F病院は境川交差点の近くでバスの便がいいし徒歩でも15分以内。院長(たぶん)は気さくで、聞きたいことにきちんと応えてくれる姿勢がいい。検査は3月1日に決まった。問題はポリープでもあって取ったりすると1泊入院になるという。うーん、それはなんだか気が重いな。
現在、ミルナくんは入院して抗がん剤治療中、むつのO君も今週、急遽入院手術になったと聞くし、たかしくんにいたっては歯茎が痛いと思っていたら、やばい感染症で首が倍にふくれ入院したとか。歩調を合わせるわけではないが、お互いそういう崖っぷちの歳になったということかもしれない。たかしくんによると老年は青春期と反対の意味で不安定な時代なのだという。エリクソンを持ち出さなくてもそのへんは実感できる。しかしミルナくんが送ってくれた今年の運勢では、我々ひつじ年の三碧木星は喜楽運、だったか、つまり大変いい運勢なんだそうだ。それを信じよう。

       
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猫の絵が目に留まって新宿は全労済会館で『ジミー・ミリキタニ絵画展・写真展』を観た。ジミー・ツトム・ミリキタニはサクラメント生まれの日系二世で日本名・三力谷勤。戦時中強制収容所に入れられ辛酸を舐めた後、いつ頃からかニューヨークのホームレスとなり、路上で絵を描きながら尊厳をもって生きた男である。彼がボールペンで描く猫はお茶目だが驚くほど強い生命力が迸る。今回は佐藤啓郞によるジミーの写真展示と併せ、リンダ・ハッテンドーフ監督の「ミリキタニの猫」、Masa監督の「ミリキタニの記憶」という2本のドキュメンタリー映画《特別篇》がポレポレ東中野で上映された。上映は終了、絵画展・写真展は18日土曜日19時まで。


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ギャラリーの店じまいについて書いたのは私の早とちりだったようだ。来月のスケジュールが掲載されているので安心した。最近、写真ギャラリーの閉鎖や移転が多かったのでつんのめってしまった。当該ギャラリーの関係者には心よりお詫びしたい。ただ、ニコンが一部コンパクトカメラのラインナップを取りやめたのは事実だ。昔、未来のカメラ業界で残るのはキヤノンと富士だけと不気味な予言をしていた本もあったが……。

                
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ざくろ小路に春遠し 

河津桜(?)/あざみ野
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安倍がまた切れた。7日の衆議院予算委員会で民進党・井坂信彦の質問に激高し、「デマだ」と声を荒げてとんちんかんな反論を繰り広げた。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が海外向け投資を増やすとした問題について、井坂が地元支持者から、年金資金で米国の雇用を増やすのかと言われると述べたことが気に障ったらしい。そういう危惧を聞いたという話で井坂が断定したわけではないのだが、安倍は「私がGPIFに指示することはできない。それをできるかのように言うことは事実に反する。デマだろう!」とまくし立てた。トランプ会談を目前にしてピリピリしていたのだろうが、安倍がどっちを向いて政治をしているかはっきりした。ヤジで騒然となる中、井坂も議長も冷静に対応したのが救いであった。
戦時中独裁体制を敷いた東條英機は、すぐ切れるのでカミソリ東條と言われたらしい。泥沼化していたインパール作戦失敗の論議が彼の激高で中断し、将兵の撤退が遅れ徒に犠牲を増やすことになったのは歴史的事実。安倍はだんだん先輩に似てきたようだ。韓国の慰安婦問題で日本は駐韓大使を早々に帰国させ引っ込みがつかなくなってしまったが、これも安倍の短慮の結果だろうと言われている。

              
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寒さが続く。市販の2倍めん汁に飽きたので、極太うどんを使ってけんちん風にしてみた。里芋がないのは残念だが、ニンジン、大根、ほうれん草、木綿濾し豆腐をごま油で炒め、だし汁、みりん、塩を入れて煮立て、更にうどんを入れて2、3分煮込めば出来上がり。ごま油の香りがよろしい。餃子づくりも週に2回はやっているのでだいぶ腕が上がった。ダイソーで買った餃子包み器ははかなか調子がいい。ニラは農薬落としを兼ねて軽く茹でると粘りが出て包みやすい。ただ、最後に適度な焦げ目を付けて焼き上げるのはまだまだ。ついビビって早めに上げてしまう。

              
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久々にざくろ小路の野良猫親子に会った。元気だがマザコンの末っ子は少し痩せ気味か。結膜炎にもかかって目のまわりがジクジクしている。背高泡立草が枯れた後の空き地で居眠りしていたが、出てくるやひとしきりカメラの匂いを嗅ぎ、ゴロゴロと寝っ転がってポーズしてくれた。撫でるのと写真を撮るのは同時にできないのがもどかしい。彼らにはざくろの家で餌をやっているようだが、ここには内猫もいる。銀鯖の美猫で、以前ざくろの樹に登っている画像をお目に掛けたはず。先へ行った所のTさん宅でも数匹の猫を飼っていて、暖かい日は外に出してくれるが今はまだ寒いし、寒いと私の方も出不精になってしまう。

ミルナくんは抗がん剤治療の最終ラウンド。またゲゲゲの爺と一緒でなければいいが……。前登志夫の『非在』でも差し入れてやろうかと思っている。某君は坐骨神経痛で難儀していると聞く。坐骨神経痛も三叉神経痛も痛みは半端じゃない。

                    
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トランプ・ルイユ 

トートバッグの中に昨年から溜まった写真展案内のポストカードやパンフ類100枚ほどを整理したらすっきりした。いつまで溜めておく気だったんだろう。しかも同じ物が何枚も出てくるのには呆れる。しかしバッグから出したはいいが、行く先は決まっていない。その前のカードもその前の前のカードも山になっている。一応、袋整理法で袋を作っているのだが、作家もギャラリーも写真展もすごい勢いで増えていくのでとても追いつかない。かといって貧乏性の私には捨てることもできないし、時々何十年も前のカードが役に立ったりする。

                
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団地の南側、砂銀への道沿いにありジジイがやってる暗い古本屋。看板がなく店の名前も分からないし普段あまり入ることもないが、ぶらりと立ち寄って思いがけないものを発見した。短歌新聞社の現代歌人叢書が十数冊、@200円で並んでいた。前登志夫の『非在』他、鹿児島寿蔵、柴生田稔、木俣修、佐藤佐太郎などなど。私の知らない歌人も含め、別の棚から無造作に引っこ抜いて持ってきたかのように置いてある。古いが読んだ形跡はなく、隣のビニールカバー(現代歌人叢書はこれが難点)がくっついて引き出しにくい。とりあえず挨拶がてらに高安国世歌集『光沁む雲』を買う。高安は大正2年生まれの獅子座で長男の名前は私と同じだって。
店主に訊くとネットの「日本の古本屋」には入っていないとのこと。店の照明がやたら暗いので、見上げると蛍光管を取り外してあった。
             
              
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今日も世界は戦後秩序をかきまわしてご破算にしようとするトランプに翻弄されっぱなしだ。朝日のオリバー・ストーン監督インタビューでは、リベラルでもなく他の国を変えようという考えのヒラリーよりましと言っていたがどうだろうか。それでもトランプはアメリカ・ファーストという一本柱を掲げているのだからまともだ。安倍晋三は日本第一とも世界秩序が大事とも言えず、トランプの恫喝に右往左往して国内では祖父の亡霊とアホノミクスという下半身に引き裂かれるしかない。
ひどいのはここへきて経済の破綻を覆い隠そうとし、野党の政策を横取りしたかのような空疎なポピュリズム的政策を次々に打ち出していることで、財源は年金引き下げなど社会福祉の切り捨てである。この期に及んで賃金下落と年金支給額をリンクさせるなど、さらなる給与の低下を見込んだ愚策で、アホノミクスが順調ならこんな予防は要らないはずだ。年金は将来3割下がると言われているが、とてもそれで済むとは思えない。プレカリアートの急増に予定調和が断ち切られてしまったのだ。政治・参加・団結などの意味と方法を洗い直さなければなるまい。

亀高神社(左)と荒川辺八十八カ所霊場の1つ持宝院           
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