写経老人入門 

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朝方こんな夢を見てしまった。旧い仕事仲間の一人と飲んでいる。彼は寿司屋の見習いをしているそうで苦労話を聞かされる。個人的な付き合いはないが、よく寿司屋などできるものだと感心する。もっと話していたい気がするが、私はなぜか今夜故郷へ帰ることにしている……。どうやら、先日久々に会った某君がシルバー人材センターの仕事で立派に食いつないでいる話(これは現実)とごっちゃになったようだ。

夏に入った途端、冷蔵庫がおシャカになった。回りっぱなしで野菜が凍るのだ。以前同じ症状で部品を交換したが、今回は部品もなくダメだという。領収書を引っ張り出すと、この冷蔵庫は35年前に石丸電気で7万9千円なにがしで買っている。今の団地に引っ越した時の話だが、よくあの時思い切ってそんな高い買い物をしたものだ。なにしろ、その後1年も経たずして会社を追い出されるのだから……。以来35年もの間、黙々と働いて私の暮らしを支えた女房みたいな冷蔵庫だった。心からありがとうを言おう。

                      
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新しい冷蔵庫はヨドバシで5万円ちょっとだった。シャープ製でほぼ同じ大きさだが、冷蔵室が狭くなり冷凍庫が広くなっている。冷凍食品をそんなに利用しない私には余計なお世話だ。いやに狭くなったな、という印象である。もう一つの減点は庫内灯が暗いということ。ネット上でも別の機種で指摘されているから最近の傾向なのだろう。前のは白熱電球が煌々と灯ったが、今度はLEDで位置も悪く細々と照る感じ。色温度が高い(つまり青っぽい)ので食品が旨そうに見えないのが欠点だ。

土曜日は写真の会の授賞パーティーでプレイスMへ行く。今年は太田順一『遺された家 家族の記憶』(海風社)と名越啓介『Familia 保見団地』(Vice Media Japan)、特別賞としてオンライン書店shashasha(写々者)の活動が受賞した。私は会員でも何でもないのだが、年1回の情報交換の場として利用させてもらっている。ただし今年は知った顔が少なく、つまみも肉や鮨ばかりなので1時間で帰った。受賞作はなぜか似たような傾向のものとなり、ちょっと小振りだったかなと思う。写真では他に東京オペラシティでの荒木経惟展『写狂老人A』が圧巻だった。入場料1,200円。

左から禅フォトギャラリー/エモン・フォトギャラリー/東京オペラシティ
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毎年楽しみにしていた河馬壱の公演が今年は都合によりスキップされ、代わりに吉祥寺曼荼羅での朗読『MANDALA PRESENTS READING LIVE 2017 岸田國士を読む in 吉祥寺』の通知が送られてきた。今年は13グループが参加し、河馬壱は8月17日1日限り、15:00~と19:30~、当日2,500円、前売り2,000円。岸田國士のことはまったく知らないが、文学座を創立した3人の1人で岸田今日子の父……というから斯界の偉いさんであろう。暑気払いに出かけてみるのも一興かと思う。吉祥寺曼荼羅では福島泰樹の短歌絶叫コンサートも行われているので、本当はこちらに惹かれる。

                        
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猫のいない猫町へ 

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6月27日は錦糸町・すみだトリフォニーホールでグループNEXTの第19回作品展(コンサート)が行われた。現代音楽の演奏会にこれだけの人が集まるのはいつもながら不思議。しかも来年は20回目だという。現代音楽と言ってもクラシック音楽から画然と隔てるものがそれほどあるわけではない。写真の世界でも、どのように超絶した表現であれ必ずフォトジェニックな要素を抱えているのと同じことである。今回は故・高橋東悟『浸潤する「時」―独奏ピアノのためのー』(2007年、演奏は篠田昌伸)が緊密な構成で最も現代音楽らしい作品だったように思う。

7月4日はたぶん厄日だった。午前中眼科へ行くが11時の予約だというのに診察や検査は10分程度で、終わったのが12時半。延々と待たされた。予約は意味を成さない。収穫はドクターから私のような症状にルテインのサプリメントが有効だという話を聞いたこと。しかし窓口で売っているのはルテインを20mg含有し4,000円近いので今回はパスした。手持ちの物が切れたら買うことにしよう。

                          
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夕方、銀座はシャネル・ネキサス・ホールでアラーキーの写真展『東京墓情』を観て、帰りは東銀座からいったん大門へ出て大江戸線に乗ろうとしたのが大失敗。京急線で人身事故があり電車は東銀座・新橋に止まったきり動かない。やっとのことで大江戸線に乗り換え森下まで来ると、今度は京王線が何とかで8時半になろうというのに混んで乗れない。3、4本見送ってやっと乗れたが疲れ切ってしまった。
事故と言えばJR東ご自慢の「四季島」がパンタ事故で5時間立ち往生との報道。大枚はたいてこれじゃ……払い戻しされてもしょうがないだろうに。

                  
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ザンパイ三唱が似合いそうな自民党。千代田区の自民候補・中村彩さんの「皆さん脇が甘いと思います……」という敗戦の弁はこれ以上ない悔しさが滲んでいた。だって自分の選挙が現職総理の演説でメチャメチャにされたのだから。だが政権の感性は末期的だ。スガは定例会見で「あんな人」との総理の発言について記者の質問に「全く問題ない」理由は?「ないからない。発言は自由」と説明責任放棄のスガ語に磨きがかかる。稲田は平気な顔でミサイルの危機を説き、下村は文科相時代に加計から200万受け取っても逃げ切るつもりだ。極めつけはヒラメ男佐川理財局長を国税庁長官に据える人事。税務調査でうるさいマスコミを締め上げる算段らしい。

代田橋って知ってますか? 笹塚と明大前の間にある……長瀬達治君の写真展を観に初めて降りたが、こ、これは……猫町! 猫は見かけなかったが、祭りの提灯や路地に連なる飲み屋に昭和の匂いがプンプンする。写真展のある袋小路は沖縄タウンを名乗り沖縄料理の店などが多いようだった。後で地図を見たが、この辺は至るところこのような路地で、玉川上水の開口部もあったのだ。機会をみて再訪したい。

                        
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前川発言の誠実な破壊力 

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どうもここ3日ほど下痢気味で困った。いったんこうなると長引く傾向がある。冷えたスイカを少々食べたことや、市販の甘酒を飲んだことが関係してるのかな? おまけに身体がだるくて更新意欲が湧かない。下痢は一応治まったが……。

S君の脳梗塞のことを書いた後で亀戸のくらもち珈琲へ行くと、夫婦2人の写真展が開かれていた。夫は各地で行われるよさこい祭りを、妻は祇園の舞妓や芸妓などを撮っているのだが、よさこいの迫力に感服し聞いたところ、現在50代の夫は、31歳のとき脳梗塞で1か月間意識不明の状態になり、奇跡的に回復した後、医者に言われたのが「リハビリのために写真でもやりなさい」という一言だった由。この人は不自由が残りつつも職場に復帰し現在に至るが、ダイナミックな作品づくりの陰には妻の並々ならぬサポートがあるように感じた。S君も写真をリハビリに取り入れ気があるならば多少はアドバイスができるかと思う。

今回の都議選は悩ましい。昼前、自民党のY候補がベランダの下で演説する。父親が区長の彼は、住民税10パーセントオフの公約(?)の他、「都と区の連携がいいのは誰でしょうか」と脅した後、「5号棟の皆さん、7号棟の皆さん」と来た。6号棟は抜きかい。落選しろ。2時間後、今度は公明党のHが演説。団地住民が出て聴いたふり。やはり都区の連携を言い、なんとも気味の悪い絶叫で終わる。民進党は当てにしたKが都民ファースト(推薦)に寝返ったので、以前の都議Oを引っ張り出したが正統でも勝算は薄い。都民ファーストに投票するほどの意欲も義理もないので、選択肢は自ずと限られてしまう。ただ、築地がすんなり移転するようなことになり、豊洲の不明朗な取得手続きがスルーされてはかなわない。

                       
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DSC00022bj.jpg DSC00100bj.jpg ←サンゴシトウ(珊瑚刺桐)の花

                        
前川喜平氏が記者クラブの申し入れで二度目の会見を行った。確かに新事実というようなものはなかったが、淡々とした慎重な語り口ながら内容は結構重いものがあった(詳細はこちら)。司会の倉重氏は、重大な問題であるにもかかゎらず解明の場がないことを考え前川氏の会見を用意したが、逆の当事者である内閣府のしかるべき人にも来てもらおうと思っていると話していた。それは是非実現されるよう願いたいものだ。
会見の趣旨は既に報道されているとおりだが、前川氏が権力とメディアの関係で不安を覚えるとして挙げていた事例が不気味である。前川氏の出会い系バー通いの読売記事が出る直前に、総理補佐官から間接的にアプローチがあったという事実だ。記事の差し止めもできるぞという囁きは、権力が個人の行動を全て把握しているという脅しでもある。また、前川氏は今のテレビコメンテーターについて、時事通信社の特別解説委員・田崎史郎を実名を出さないまでもはっきり分かるように「どんな状況証拠や文書が出ても官邸の擁護しかしない方」として断罪。同様に「官邸を擁護する発言を続けている人の中には性犯罪が警察によってもみ消されたと噂される人物もいる」と山口敬之にほとんど名指しで言及したのである。前川氏を最初に取材しながら放映しなかったNHKについても疑念を呈した。この夜のニュースウオッチ9がこの会見を一言も報じなかったのは当然として、今後、田崎史郎はどんな顔でテレビに出るのか楽しみである。

猫の画像はジジイたちの評判が悪いので下に纏めます。
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崩壊か構築か? 

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こんな日は仕事はほっぽり投げても許されよう。
6月15日は奇しくも57年前の安保闘争で反対派が国会正門に突入し、樺美智子が亡くなった日である。狙ったのか偶然かわからないが、慌ただしい幕引きの裏にはアベの体調もあるという。国会審議最終日のアベはどす黒い顔色をしていた。
前号記事のコメントに書いておいたものを補足訂正すると、アッキーと結婚記念日を祝っていた6月9日の夜、アベは体調不良を来たし慶大の主治医が私邸に駆けつけたというのである。繰り返される異常なぶち切れ答弁も、体内に常に地雷原を抱えているとすれば分からないこともない。虫歯どころではないのである。だが、テレビは加計学園の他、ロンドンの火災や淫行事件などに掛かりきりで思考停止し、強行採決の事実などきれいに抹消してしまったようだ。政権のダメージコントロールが功を奏したかたちだ。しかし歴史が繰り返されるとすれば、アベの祖父・岸信介は強引な政権運営が災いして6月19日には退陣に追い込まれているのだが、ね。

                      
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16日は西麻布のチトおしゃれなNANATASU GALLERYへ行ってきた。
久野彩子という女優みたいな名前の作家の造形作品展『Rebirth』である。
ロストワックスで造形した金属にモルタルや樹脂などを組み合わせて精緻な宇宙を創りあげていく。それは壊れていくもののようでも、これから築かれていく途中のようでもある。緊密な都市の再構築というモチーフが小品にまで貫徹している。見つめればミニチュアの迷宮に引き込まれるようだ。

このギャラリーは写真撮影可能                      
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写真には土門拳賞という賞のほかに土門拳記念館を持つ酒田市の土門拳文化賞があり、今年はストラーン久美子の『横須賀ブルー ペルリ164年目の再上陸を想起する』(選評はこちら)が選ばれ、新宿ニコンで展示された。作者は20年間アメリカで暮らし、帰国後は米軍基地でそのカルチャーの違いを教えているという。
観ていくとキャプションの「を臨む」というところに紙を貼り付け直してあった。私が「見る」という意味ならば「望む」ですよというと、もともとそうなっていたのをお客さんに言われた直したのだと当惑していた。また、「防衛大学」というのは存在しない(大学ではなく防衛大学校だ)とも指摘されたそうである。それは知らなかった。夜、高円寺の鳥渡へ行くと隣の男が「ウオッカ」「ウオッカ」と話していたので、「ウオツカ」が正しいのではと言うと沈黙した。今回の鳥渡の展示は萩谷剛『ゆきまちめぐり』。6×6のモノクロで冬の喜多方を堅実に撮っている。カメラは旧ソ連製のイスクラだと言っていた。中古で5万円くらいするとか。

                      
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歯医者通いは特定秘密 

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団塊の世代のS君が脳梗塞で入院したというので、早速見舞いにと思ったら「誰とも会いたくない」と頑固を言っているそうなので見舞いは諦め、代わりに昔のモノクロ写真をプリントし直して送った。彼と彼の息子を立川のレストランで撮ったものと、もう1枚は有志で足尾へ行ったときの写真で、彼の娘と息子が足尾の道ばたで遊んでいる。いずれも86年の秋冬のものだ。S君からは「孫がこの年頃になっている」という返事が来た。手術はしなかったが延べ3か月、80日の入院とは長い。独り身ならば完全にアウトであろう。彼は退院後の今も右手右足と発音にマヒが残り、車の運転も自転車もダメだそうだ。好きなビールは御法度となった由。インド旅行も控えざるをえないだろう。

                       
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追い詰められても悪巧みは止めない安倍晋三が、国会で無自覚の裡に仰天の発言をしていた。6月5日の衆院決算行政監視委員会の質疑で山田宏がこう聞いたのだ。歯と健康の話で、定期的に歯医者へ行く人と歯が痛くなってから行く人がいるが、総理はどっちか……と。するとアベはお仲間の質問だからか気を許し笑いながら、基本的に痛くなってから行くが、しょっちゅう痛くなるので定期的に行くようになっている、と答えた。政治家は風邪を引いたというだけで重病を疑われる商売である。ましてや総理大臣だ。そうペラペラと身体の不調を言うものか。子供じゃあるまいし、あの歳でしょっちゅう歯が痛くなるなんておかしくないだろうか。彼は前歯の乱ぐいが目立ち、それだけで欧米の指導者には見られないような幼児性を感じさせる。まさか歯痛のせいで悪巧みに拍車が掛かっているわけではあるまいが、ひょんなところでアベチンの急所を知らされたような気がした。

                         
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先々月の記事(こちら)に魚屋が閉店した写真を載せたように、このところ北砂地区は閉店・廃業がすこぶる多い。いつも使っていたクリーニング店が跡継ぎがいなくて廃業閉店、写真店が閉店、米屋が閉店、お年寄りがやっていた寸法直しの店が廃業、赤札堂前の青果スーパーが閉店、自転車屋が……おっと、こちらは建て換えのため空き店舗にて仮営業であった。なにしろ、砂銀を挟む北砂3・4・5丁目は官民挙げての木密不燃化10年プロジェクトが動き出している地域ではあるが、店舗や店主の代替わり期にも当たっていたのか。閉めた方がよさそうな酒屋はいつまでもやっている。

                      
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さて、土曜日は短い散歩から帰って串団子を1串食べたら急に眠気が兆し、1時間ほど居眠りして出遅れた。串団子恐るべし。最終日のイー・エムは断念したので観たのはZEN PhotoGallery(加納典明 写真展「絶夜」)とギャラリー冬青(渡邊博史『顔、顔、顔、』)のみ。疲れが激しいので夜の予定は諦めた。忙しいばかりで得るところ少ない1週間だった。